【恋愛雑記094】男言葉を使って、しゃべっている女の子たちに
私の知人に、長男として育った女性がいます。
どうしても長男が欲しいから、その方が都合がいいから、最初に生まれる子どもが男の子でなければ嫌だ。
そういう気持ちの強すぎる親は、生まれてきたのが女の子でも、女の子とは認めません。男の子として教育し、男言葉を使わせます。
でも、女の子はやがて成長し大人になります。自分で学び、考えて、大人の女性になっていきます。
もちろん、男言葉を使うのはやめてしまいます。
なにかの事情があって、やむを得ず男言葉を使っているのか。その方が自分がカッコよく見えると思って、使っているのか。
あなたがどちらなのか、私は知りません。
でも、カッコよさを目的とするのは「男言葉を使っている」とはいいません。
「そっちの方がカッコいいかも」と、軽々しい気持ちで男言葉を使うのと、場所や状況を考えて、必要だと判断して男言葉を使うのは、全く違うことだからです。
場所や状況を考えず、軽々しい気持ちで選んだ男言葉は、中途半端で不格好になります。
たいせつに男言葉を使う女性は、「いつでもどこでも男言葉を使ってよい」と考えているわけではありません。必要ないときは一言も使いません。
私は、わざと男言葉の文章を書くことがあります。
でも「たぶんその方が、読む人が面白がって大笑いしてくれるだろう」と、判断したときに限ってです。
私の男言葉の文章は、長年、読んだ人の意見や感想を聞いたうえで考え出した、ギャグのスタイルなのです。
「男言葉は、いつでもどこでも使っていい言葉だよ」と言いたいのではないのです。
私と逆に、「女生徒」「ダーティペアの大冒険」のような、女言葉を使った優れた小説を書く男性作家もいます。
でも、書くだけです。しゃべりません。
私は、日常生活で男言葉を話すことはありません。
女言葉で小説を書く男性作家たちも、日常生活で女言葉を話すことはありません。