【恋愛雑記095】男の子であること、女の子であること

親から女の子として認められずに育つ女性が、たまにいます。長男がいないので、かわりにされてしまう。

私自身のケースは、少し違います。

長男が欲しかったのに、女が生まれてきたのがムカつく。男じゃなかったのがムカつく。私がひどく男の子っぽい女の子だったので、それもムカつく。

なんで男じゃなかったんだ。なんで女っぽくないんだ。これを幼児期から、親両方から、年中言われて育ちます。

自宅に小さな工場があったので、そこで数人の大人と一緒に働かされました。「うちは工場だからお手伝いしてね」の世界ではありません。

「これ長男です」ができない子どもなので、親としては他に使い道がないのです。

工場の中で育つので、人間としての行儀とか、身だしなみとか、なにも知らない子どもになります。労働に必要ないからです。

学校だけは行けました。行かせないと、近所に不審がられるので。

学校の友だちの友だちくらいの男の子に、めちゃくちゃ口うるさいのがいました。

お前そうじゃないだろ。そうじゃないだろ。ばっかりです。

お前、人間なんだから、ちゃんとしろ!

何度言われたか判りません。私は人間じゃないと思いましたが、男の子が怒るのが怖いので、黙ってました。

それに男の子は、私が工場に閉じ込められて働かされているのを知りません。親から、お前はここで死ぬまで働くんだと命令されたのも知りません。

なにも知らないで言ってるんだから、しかたがないと思いました。

男の子は、女の子らしくしろだけは言いませんでした。ほかの事は全部言われた。

洗濯ってのは自分でやるもんなんだ。ちゃんと栄養のあるご飯を作って、自分で食え。勉強も一生懸命やれ、なんでもいいから勉強しろ。勉強さえやっていれば、親なんかいなくたって、生きていけるんだから。

その男の子は長男です。

私みたいな工場の労働はしてませんでしたが、小さいときから、ずっと母親からいじめられて育った子どもでした。

お前だって、いつか嫁に行くんだから。一度だけ、言ったことがあります。

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